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履修可能科目概要

医療・介護をめぐる倫理と人権

 医療が高度に発達し、高齢社会となり、患者や家族の価値観も多様化する中、医療現場で直面する倫理上、人権上の問題は、より複雑化している。講義では、難治性疾患の患者や家族への説明、宗教上の理由による輸血拒否、人生の最終段階の医療、医療事故と医療安全などの具体的なケースを設定し、それぞれにおける倫理上、人権上の問題点について、検討し、ディスカッションするなどして、考察を深める。これらを通じて、現在の医療における倫理、人権上の問題の現状と課題を認識し、医療現場で対応できる能力を培う。

地方自治体の仕事と行財政

 地方行財政の仕組みと役割について、市長としての立場から現状と課題、具体的な施策例を教授し、看護職の実践活動の指導者層として踏まえておくべき基本的知識を習得し、保健・医療・福祉・介護等の諸サービスを広い視野で考察することができるようにする。  特に、地方の実状に応じて取り組まれている医療人材の確保・育成などの具体的な政策、地域包括ケアや健康づくり等の実践例を重点的に学ぶとともに、地方創生など最先端の地域づくり政策についても理解を深める。

コミュニティ経営学入門

 ケアサービスの事業化や利用者中心のケアサービスをマネジメントしていく能力を培うために、人々の地域生活を基盤に据えながら、経営学の視点から、事業経営のシステム、経営管理の方法、事業価値の創造を取り上げていく。具体的には、現在展開されている事業経営やコミュニティ・ビジネスの現状に対する討議を交えて、事業経営の仕組み、ケアサービスの職能と組織、ケアサービス事業と地域社会、コミュニティ・ビジネスと文化価値の諸論点について研究し、ケアサービスの事業経営能力を養成する。

地域生活特性論

 高度経済成長期以降の地域社会の変動はきわめて激しく、地域社会が解体し、人は地域社会に依存せずとも十分に生活できるようになった。生活単位としての地域社会は、今までのような力を持たなくなり、そのような現状を変えようというのがコミュニティ政策であり、まちづくり、むらづくりである。地域生活はある一定の地域における生活財の生産と消費、あるいは供給と需要をめぐる社会連関であり、そこには生活の場として地域社会を再編しようという意図がある。

 本科目では地域社会や地域生活の特性を捉えることを通して、地域の健康問題を俯瞰する視点を身につけることを目標とする。授業内容は、次の4つで構成する。

 まず「地域社会と生活の変遷」で戦後の日本の都市部と農村部の変遷について俯瞰し、人びとの暮らしの変化を振り返る。次に「ソーシャルキャピタルからみたコミュニティ」でソーシャルキャピタルとは一体何なのかという問いを考えながら、人と人を結びつけるコミュニティを特徴付ける地域特性について考える。さらに「コミュニティと健康」で地域構造との関連から地域差を読み解きながらコミュニティにおいて人と人、人ともの、人と社会、人と自然などの関わりにおいて具現化されるホスピタリティと健康の関連について考える。最後に「地域の活性化とエンパワーメント」で地域生活におけるインフォーマルなネットワークが持つエンパワーメントについて理解を深める。

地域生活福祉論

 看護職が従来の保健・医療システムの枠組みをこえた利用者主体のケアサービスを追究する基盤を充実させるための内容について考察を深める。私たちの現代生活では、病気、障害、介護、失業などの生活上のリスクを伴う可能性がある。従って、個々人が安心して生きていけることを当然と考え、社会的な政策として生活を保障し、そのための援助をすることが必要となる。そこで本科目では、①個々人がきちんと生きていけることとは、②当然のこととは、③社会的生活保障の仕組みとは、という三つのことを考えることを授業の内容とする。具体的には、きちんと生きていくための生活水準、生活上のリスクである生活問題、日本の家族の特徴と機能、社会保障体系とその必要性について検討し、利用者主体のケアサービスについて討議を行う。

教育学特殊研究

 学齢期にある子どもたちは、発達段階や環境によって様々な健康課題・問題行動が起こりやすい。また、子どもたちの健康課題・問題行動の背景にある課題は多様化・複層化の様相を呈している。したがってその解決に向けて、学校のみならず保健・医療・福祉などの関係者がそれぞれの立場で協働して取り組む必要がある。 本科目では、児童・生徒の健康課題・問題行動等の教育上の課題を的確に把握し、関係者や関係機関と協働し取り組むために必要な複眼的見方を養い、対応方法を検討することを目的とする。
 1.児童生徒等の健康課題・問題行動の実態や背景要因を理解し、ミクロ(部分)とマクロ(全体)との関係に着目して教育上の課題への複眼的見方を身につける。
 2.児童生徒等の健康課題・問題行動への個別・具体的な取り組みの実際から、学校・家庭・地域関係機関を含めた複眼的な対応方法を検討する。

看護管理論

 看護専門職に必要とされる看護管理能力として、保健医療福祉サービスに携わる専門職との連携・チームケアの展開方法、看護管理に携わる看護職との協働による自己・スタッフ・組織の人材育成のあり方、看護ケアの質向上と安全な医療環境のため等の看護管理について教授する。授業においては自己の経験を活かし、看護管理をめぐる課題とその取り組み方法についてプレゼンテーションを行い、内容の充実に貢献することが求められる。

看護理論

 高度の専門性をもつ看護師として看護を実践するときの基盤となる看護に関する諸理論について、看護学における理論的発展の歴史的変遷、諸理論の特徴、および諸理論と看護現象との関係について理解を深める。看護に関する諸理論を用いて、看護現象を説明することができ、かつ卓越した看護実践を導く方法について広く深い視野をもって学ぶ。

看護倫理

 保健・医療・福祉・介護施設、家庭、その他の人間生活の営みが行われるあらゆる場における看護で遭遇する倫理的な問題・葛藤について考え、関係者間の倫理的調整が行える能力を養う。また、看護実践・教育・研究における倫理的判断のよりどころを学び、その意思決定過程を学び、適切な倫理判断ができる実践能力を養う。講義内容としては、まず生命倫理の歴史的発展や医療における倫理的原則等を学び、看護における倫理的行動規範である倫理綱領について理解する。そして看護実践における倫理的課題に対応するために、臨床の多様な領域の具体的な事例を取り上げて倫理調整の方法を検討し、看護職の倫理調整の必要性や組織としての取り組みの必要性を理解する。討議を通して倫理的課題に対する看護職の役割と責務についての理解を深める。

看護政策論

 看護学のどの領域においても指導層に必要な基礎的知識として本科目を位置づけ、特に看護政策の諸問題に焦点を当てて教授する。わが国の看護職における人材確保に関連した看護政策について、その基本的な考え方を学び、看護職の質的・量的充実に向けて、どのような政策と行政がなされてきたかを確認する。これにより、看護の改善・向上のための政策立案にかかわる知識と方法を学ぶ。
 自治体における看護行政と政策に関する現状から課題を確認し、政策立案方法を検討する。さらに、看護学の高等教育化にかかわる政策的課題や看護学教育行政について学び、人材育成の政策にかかわる看護職のあり方を検討する。これによって、看護の指導層に相応しい視野を培う。

臨床薬理


 看護師が管理する頻度の高い薬物を中心に、患者の治療薬使用の判断の根拠と用い方を理解する。
 また、高度看護実践のために薬物使用後の患者モニタリング、生活調整、回復力の促進および服薬管理能力の向上など看護支援を実践できる能力を身につける。講義は臨床薬物学総論と臨床薬物学各論によって構成されており、総論では薬物の作用機序とその影響、薬物の生体内動態など基本的な薬理学の知識を学び、各論では日常よく使用される薬物について、薬効、適用、用法とその根拠、薬物動態・代謝、排泄について学ぶ。

看護ヘルスアセスメント


 複雑な健康問題をもつ対象者に対して、高度な看護ヘルスアセスメントが実践できるように、系統的かつ総合的なアセスメント過程・方法を学び、臨床看護判断を行う知識と技術を深める。講義内容としては、呼吸器・循環系機能のアセスメント、神経・運動系機能のアセスメント、消化器系機能のアセスメント、代謝・内分泌系機能のアセスメントについて学び、適宜シュミレータを使用した演習を取り入れる。また、各自専門領域において複雑な健康問題をもつ事例についてまとめ、看護ヘルスアセスメントを活用したアセスメントと対象事例の状態にあった援助方法について検討する。

病態生理学

 からだの中に生じている病変、症状、疾患の成り立ちや回復のつながりを根拠として、臨床上の看護実践に応用・展開できる知識・技術を身につけることにより、対象の全身にわたる病態生理学的変化を的確なエビデンスに基づき解釈し、確実な臨床看護判断を行い、回復を支援する看護実践を組み立てる能力を高める。講義内容としては、呼吸器系疾患の病態生理、循環器系疾患の病態生理、免疫疾患とアレルギーの病態生理、内分泌・代謝性疾患の病態生理、腫瘍とがんの病態生理、小児の成長発達に特徴的な疾患と小児がんについて学び、各自専門領域における特徴的な病態を示す事例をまとめ、臨床看護判断を基に、回復を支援する看護実践を討議する。    

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